本記事では、ITパスポートの効率的な勉強方法をご紹介します。
まず、タイトルにもあるように過去問だけで合格できるかですが、この記事の『過去問演習だけで合格するには?』で紹介する3つのポイントを実践すれば合格可能です!!
この記事は以下のような人に向けて書いています。
- ITパスポートの受験を控えている
- お金をかけずにITパスポートを合格したい
この記事を読むと以下のことが分かります!
- 合格のための学習方法
- 過去問演習だけで合格するためのコツ
試験概要
名称 | ITパスポート |
管轄 | 経済産業省 |
試験範囲 | ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系 |
試験時間・形式 | 120分(マークシート4択) |
問題数 | 100問 |
受験料 | 7500円 |
試験方式 | CBT(Computer Based Testing)方式 |
合格ライン | 1000点満点中600点以上 |
ちなみに、CBT方式というのはコンピューターを利用して実施する試験方式です。試験実施期間内であれば、好きな日程で予約を取り、テストセンターに行って、そこにあるコンピューターから受験ができます。
ただし、下記の「注意!!」で説明しますが、各試験会場には席数に限りがあるので、できるだけ早めに予約しておきましょう。
注意‼ IPAの試験申し込みは早めに完了しましょう
2019年までは、春と秋で年二回の開催でしたが、コロナの影響で試験形式がCBT方式に変わりました。
それによって、試験は試験開催期間中であれば、いつでも試験が受けられるようになりました。CBT方式では事前に予約サイトから試験会場・日時を選択します。
日にちや時間帯を選択できるため、予定に合わせた受験が可能になりましたが、昨今、ITパスポートや基本情報技術者試験だけでなく、数多くの試験がCBT方式を取り入れ始めました。
それによって、試験会場の予約の枠が埋まりやすい状況になっています(あくまで感覚的なものですが、特に飯田橋や水道橋付近の会場はすぐに埋まる印象です)。そのため、受験申込を済ませたら、その流れで試験の受験予約をしてしまいましょう。
受験日や受験時間の変更は、変更先の希望日に空きがあれば変更可能です。
私は、「予め数週間先の枠を確保しておいて、試験間近になって都合が悪くなりそうなら予約日を先延ばしする」という方法をとりました。
学習方法
それでは、ITパスポート試験にできるだけ早く合格したい方におすすめの過去問教材を紹介します。
試験により短期間で合格することに集中し、次のレベルである基本情報技術者試験などでしっかりITの基礎スキルを学習したい向けの学習方法です。
過去問学習用のおすすめ教材
多くのIT資格は、インプット用教材となる参考書とは別に問題集を購入して学習していくのが一般的です。
ITパスポートや基本情報技術者試験はIT人材への入り口となる資格であり、その資格試験の人気度から、インプット用の参考書や試験対策のための問題集は数多く存在します。しかし、ITパスポート試験合格に向けた学習のためにお金をかける必要はないです。
ということで、無料で過去問題を解きたい方におすすめのサイトをご紹介します。
①ITパスポート対策用無料サイト『ITパスポート試験ドットコム』
ITパスポートを受験予定の方向けの情報提供や、合格へのサポートを目的とした無料のWebサイトです。
中でも、過去問道場は素晴らしい内容です。
文字通り、ITパスポートの過去問(2200問)をすべて解けるうえに、ほとんどの問題には十分に分かりやすい解説付き(一部の問題には解説が無い場合もあります)と無料とは思えない内容です。
試験回別・分野別・模擬試験形式といった出題形式を選択できるため、使い勝手も良きです。
②スマートフォンで学習できる無料アプリ『ITパスポート-全問解説』
こちらは、通勤・通学などのスキマ時間を活用してITパスポート試験の過去問を解くことができるアプリです。
アプリは、iOS版とAndroid版でそれぞれリリースされており、タブレット端末にも対応しています。
試したことはないですが、有料のITパスポート試験対策アプリがある中で、無料かつ高クオリティのユーザーエクスペリエンスのアプリとなっていて、全問題解説付きという至れり尽くせりの無料教材です。
問題数はITパスポート試験ドットコムと比べてやや少なく、現時点では1419問となっていますが、十分すぎるくらいです。
過去問演習だけで合格するには?
基本的には、通常の試験と同じ進め方で過去問を解いていけば大丈夫です。
以下に過去問演習で合格までたどりつくためのコツをまとめます。
- 正解した問題でも他の選択肢が間違いであることを説明できるか確認する
- 一問解いて解説をしっかり読んで知識を吸収するイメージ
- 基本情報技術者試験など更に上級のIT系資格を狙うなら曖昧な知識を放置しない
正解した問題でも他の選択肢が間違いであることを説明できるか確認する
効率的な勉強方法として、過去問演習で解く問題数を減らすための方策です。
間違いである選択肢をしっかり理由をつけて説明できるかを意識して1問1問取り組みましょう。
ITパスポート試験は過去問の類似問題がよく出題されます。そのため、過去問を解けば解くほどより高得点で合格する確率が高くなります。
しかし、過去問の類似問題が多いということは、試験対策として取り組む過去問にも重複している問題が数多く存在するということになります。効率を重視したい方にとっては、そのような重複を避けたいはずですし、できるだけ少ない過去問演習で合格ラインまでレベルを上げた方が時間もかかりません。モチベーションも保ちやすいですしね。
そのため、重複を避ける手段として、「ストラテジ系」・「マネジメント系」・「テクノロジ系」と大きく3つに分かれた分野ごとに過去問に取り組み、重複した問題や解けそうな問題が増えてきたら他の分野の過去問に取り組み始めるという方法もあります。分野をまたいだような複合的かつ難易度の高い問題はITパスポート試験には出ない可能性が高いからです。
つまり、1問を解く中で正解である選択肢以外の選択肢についても学習していきましょう。
一問解いて解説をしっかり読んで知識を吸収するイメージ
教材を紹介した際に触れましたが、IT系の資格の基本的な勉強法は参考書でインプット→問題集でアウトプットという流れが基本です。
これは、いきなり問題集を解き始めても、「情報量が多すぎて全く手が出ない」・「自分の知識と問題のレベルがかけ離れている」・「知識がバラバラで複合的な知識が問われる問題になると太刀打ちできない」などの壁にぶつかりやすいからです。
ITパスポート試験はIT系の知識に明るくない人でもIT人材として歩み始めることができるように入り口として設けられた資格といえます。そのため、前提知識が無い場合でも最初から問題に取り組み、解説をじっくり読みながら解き進めれば、合格ラインまで徐々に問題が解けるようになります。
また、最初からアウトプットに取り組めるということは、最初から本番のレベルに合わせた学習ができるため、勉強方法として非常に効率的です。
しかし、知識がほぼ0の状態から始めるわけですから、単純に問題をこなすだけではかえって合格ラインまで到達するまでに時間がかかる可能性があります。
そのため、問題を解いた後(アウトプット後)に解説を読んでインプットするという、普段とは逆の流れで学習していきましょう。
基本情報技術者試験など更に上級のIT系資格を狙うなら曖昧な知識を放置しない
ITパスポートだけを視野に入れており、より高レベルなIT系の資格を取得する予定が無い方は読み飛ばしてください。
IPAの試験制度にもあるように、ITパスポートは入門編という立ち位置で、難易度を5段階で表すとすれば、ITパスポートの難易度は1となります。
この資格を取得する方の中には、会社から取得するように言われたことが受験動機となっている方もいらっしゃると思われるため、そのような方はこの資格を合格すれば一旦はIT系の資格から離れてしまうかもしれません。
しかし、今後基本情報技術者試験のようなより上位の資格を取る予定の方であれば、この資格を取ることでそれらの試験の下準備ができるため、曖昧な理解に留まっている箇所はしっかり解消しておくことをおすすめします。当たり前ですが、そもそもの目的であるITパスポートに合格する確率を高めることにもつながります。
つまり、次のレベルの資格取得をより効率的に行うためのポイントになります。
終わりに
日本では、ITエンジニアが不足し、数少ないITエンジニアのほとんどがIT企業に在籍しているといわれています。
徐々にITスキルを持った人材が増えているものの、それでも社会のニーズはどんどん高まっているため、まだまだ人口不足な状況です。
実際、私の在籍する会社でも毎年ものすごい数の採用をしているにも関わらず慢性的な人手不足だそうで、IT経験があまりない方でも営業を中心に転職希望者を常に募集している状況です。
ITパスポートの取得を考え、これから学習を開始する方や現在学習中の方は既にITに関心を持ち、ITパスポートや基本情報技術者試験の資格取得を第一歩として、これからIT人材として徐々に成長していくはずです。
ITパスポートはIT人材としてスタートするための資格であり、正直に言うと、取得したからといって世間から高く評価されるものではないです。
しかし、IT企業に勤めると毎日のように飛び交う言葉の中には、本資格の取得を通して学習した知識が少なからず含まれていますし、会議などで先輩社員方の会話を理解するためには必要不可欠な知識です。
つまり、IT人材として成長していくために必要な知識の一部を身に着けることができます。
ぜひ効率的に資格取得まで済ませて、次の段階に進みましょう!
今回は以上になります。最後までお付き合いいただきありがとうございました。