こんにちは。2023年11月に日商簿記検定2級ネット試験を受験し、独学でなんとか合格しました。私自身、会計に関する業務経験も無いので、未経験かつ独学でした。
本記事では、独学で約2か月で簿記2級に合格するための試験対策方法をまとめます。
社会人なので仕事との兼ね合いもあり、効率を重視して試験対策を行いました。若手とはいえ、徐々に年次を重ねると以前のように平日に時間を確保できなくなってきてしまった(私の要領が悪いだけですが…)ので、土日や祝日にしっかり勉強時間を確保しつつ、効率を重視したいという考えのもとで試験対策に挑みました。
3級は昨年に取得しましたが、会計や財務の実務経験無しの状態からどれくらいの期間と勉強時間、どのような勉強方法で合格できたのかをご紹介します。
この記事は以下のような人に向けて書いています。
- 簿記2級の受験を控えている方
- 簿記2級の勉強方法で悩んでいる方
- これから簿記2級を受験しようかと考えている方
この記事を読むと以下のことが分かります!
- 簿記2級の合格に向けた学習方法
- 簿記2級の合格までにかかった勉強時間
簿記2級の学習にかかった学習期間と所要時間
結論から申し上げますと、所要期間は2ヵ月でした。平日は学習する時間が確保できなかったので、週末・祝日のみで学習した所要期間になります。学習時間のトータルは165hほどです。
用いたテキストや教材は、youtube(ふくしままさゆき先生)、みんなが欲しかった(工業簿記)、パブロフ流(商業簿記)、本試験問題集、あてるTAC予想問題集の5つです。
インプット
工業簿記と商業簿記の2つのうち、どちらから学習を始めたかというと私は工業簿記から始めました。大した理由は無いですが、工業簿記を満点狙いで得点源とする解き方で合格したという方のブログ記事を多く目にしたからです。得点源とするなら先に始めて知識を定着させる時間を増やしたいと考えました。
工業簿記対策
youtube(ふくしままさゆき先生)を観てインプットする
概要:内容を理解しながら動画を観るだけ
所要時間:15h~20hほど
本社工場会計と営業費計算の動画はなんとなく不要かなと思い、その2つの動画を除いた33個の動画を視聴しました。33個の動画で合計25.5h(×1倍速の場合)ほどです。
途中で停止したり、少し巻き戻したりしながらですが2倍速で全ての動画を観ました。途中で出題される問題は電卓はおろか、紙で書いてみることすら省きました。
単なる怠け者の言い訳ですが、後で問題集を解く際に紙に書いて学習するつもりだったので、ふくしま先生の言葉をお借りすると「まずは効率よく全体感を掴むこと」を重視しました(ふくしま先生の動画では「紙とペンのご用意を」とあるので、紙に書かなくていいとは一言も仰ってませんが…😅)。
みんなが欲しかった(簿記の教科書)を1周する
概要:ふくしま先生の動画をもう一度観ながら簿記の教科書を読み章末問題を解く
所要時間:15hほど
復習として動画を観ながら簿記の教科書の章末問題を解きました。ここはあまり時間をかけずに、書いてある内容が理解できる程度の理解度で進めました。電卓を使って実際に計算することもあまり行いませんでした。何も見なくても解けるレベルの理解度にするのがベストだと思いますが、模擬試験で本番レベルを解くことに時間をより多く使いたかったので、個人的にはこれで良かったと思います。
みんなが欲しかった(簿記の問題集)を1周する
概要:全ての問題を1周解く&間違えた問題だけ2周目を解く
所要時間:25hほど
1周目は答えを見て解法を理解しながらすべての問題を解きました。大体15hほどで終わりました。その後、明らかに解けたと感じた問題以外は2回目を解きました。2周目は10hほどかかりました。
商業簿記対策
工業簿記のインプットを行った後、商業簿記の学習に切り替えました。おおまかな流れは変わりません。人によっては、ここで3級の学習(3級をスキップして2級を受ける方)や商業簿記3級を復習しておいてもいいと思います。
私は、3級は持っているものの、3級の内容をほとんど覚えてない状態でした。ただ、3級の範囲を思い出しながらでも2級の商業簿記を学習できると考え、3級のテキストなどを復習するという事は行いませんでした。
youtube(ふくしままさゆき先生)を観てインプットする
概要:内容を理解しながら動画を観るだけ
所要時間:15hほど
ふくしま先生の動画では、商業簿記に関してはメンバーに入らないと視聴できない動画も複数あり、それらの動画(5つほど)は視聴しなかったです。28個の動画で合計22h(×1倍速の場合)ほどです。連結会計の動画も同様にメンバーでないと視聴できなかったので、視聴を諦めました。
工業簿記同様に途中で停止したり、少し巻き戻したりしながらですが2倍速で全ての動画を観ました。ですので、停止して問題を頭の中で解いていた数時間を含め、11h+4h=15hほどかかりました。
勿論、途中で出題される問題は電卓も紙も使いませんでした(ただ、商業簿記の動画では、ふくしま先生も「紙とペンがなくても見るだけでもいい。」と仰っていた気がします。)。
ということで、連結会計の範囲を除いて商業簿記の凡その全体感を動画視聴でinputしました。
パブロフ流(テキスト&問題集)を1周する
概要:ふくしま先生の動画をもう一度観ながらパブロフ流のテキストを読み章末問題を解く
所要時間:15hほど
ふくしま先生の解説動画を一周した後、パブロフ流のテキスト&問題集を読みました。
工業簿記では「みんなが欲しかった」シリーズ、商業簿記では「パブロフ流」シリーズを選んだ理由は特にありません😂 強いて言えば、amazonのクチコミを読んでもどちらがいいのか判断できなかったので、分野ごとに使い分けてみようと思ったためです。
ふくしま先生の動画では連結会計を除いて学習していましたが、ここでは軽く全体に目を通しました。
この時点では、単純な仕訳を除くとどの問題も「あーそんなのあったな」となるようなレベルでした。まだまだ自信を持って仕訳を解けるレベルではないですし、連結会計に至ってはのれん償却くらいしか覚えてなかったです。
パブロフ流(総仕上げ問題集)を1周する
概要:第1章のみ問題を1周+間違えた問題をもう一度解く
所要時間:10hほど
問題集なので本来は全ての問題をしっかり解いた方がいいのは当然ですが、しっかり解いたのは第1章の仕訳の問題だけでした。第2章以降のいわゆる本番試験の第2問、第3問にあたる箇所はこの教材ではかなりの量があるため、手を動かすというよりも問題と解答を読みながら解法を学習するだけにとどめました。
問題集の問題を解いてから模擬試験の問題を解く方針でも勿論いいと思います。ただし、今回はある程度効率重視で勉強したかったので、やや不安でしたが思い切って第2問と第3問にあたる範囲は飛ばしました。個人的にはこの方法で結果オーライだったかなと思っています。
ちなみに、この後で解く模擬試験や実際の試験本番で解いた問題よりも総仕上げ問題集の問題は難しかったです。第2問対策と第3問対策の各問題に関しても模擬試験と同じようなレベルが少なくなかった印象です。
アウトプット
この時点で第2問と第3問の対策はほぼ行っていませんでしたが、一旦、第2問以外を本番試験レベルの問題でも8割以上取れるようになることを目的に模擬試験をひたすら解きました。
商業簿記&工業簿記対策
本試験問題集のネット模擬試験を解く
概要:ネット模擬試験教材(試験10回分)を2周する
所要時間:45hほど
本番同様に1回90分でネット模擬試験教材を解いていきました。
ここまでろくに第2問や第3問の問題を解いていなかったこと、工業簿記もまだまだ本番レベルとはいいにくいレベルだったこと、これらのつけが回ってきました。第1問はある程度解けましたが、基本的にはどの問題も自信を持って解けなかったですし、解答にかかる時間も長かったです(*あくまで私の場合のお話です)。得点は言わずもがな…30点にも届かなかったです🫠
また、はじめの方は解説を読みながら解き方を理解していくことになるため、答え合わせの時間も1hほどかかりました。(「受かる気がしない」と何度独り言を漏らしたことか…)
ですので、5回ほど模擬試験を解くまでは試験1回あたり2.5hほどかかっていました。そこから徐々に第2問以外はある程度解けるようになりました。答え合わせの時間も徐々に短くなり、試験1回あたり平均して30分ほどで解説を理解できるようになりました。
所要時間の内訳ですが、序盤5回は2.5hずつ、2周目を含めた15回は2.0hずつ時間がかかったので、2.5hほどバッファとして多めに計算すると45hほどかかりました。
模擬試験を1周し試験10回目を解くころには、ある程度は問題文を読めばすぐに手が動くレベルには到達できました。しかし、10回解いて平均得点は50点ほどで、一度も70点以上をとれませんでした😂😂
2周目に入ると、解法を知らなかった問題などはなくなり、得点源が増えたため1周目よりはいい点数がとれました。しかし、今度はミスとの闘いです。結局は2周目も平均得点は60点ほど。70点以上とれたのは10回中2回だけでした…(せっかく解けてもミスがあった時は本当にがっかりしますね🥲)
第2問の対策ですが、連結会計が出ても4点ほどは取れるように最低限の準備はしました。連結会計以外の問題では、10点ほどを取れるように準備しました。
商業簿記&工業簿記対策 仕上げ
あてるTAC予想問題集を解く
概要:ネット模擬試験教材(試験5回分)を2周する
所要時間:20hほど
本試験問題集を20回解きましたが、実力は先ほど述べた通りでした。他の問題集に手を付けるべきか、3周目を解くべきか少し悩みましたが、何か新しい知識が得られるかもしれないと思い、この書籍を購入しました。
所要時間は、答え合わせの時間も含め1回あたり2.0hずつ、2周目を含め合計10回分で合計20hほどかかりました。
難易度は本試験問題集とほぼ同じと感じました。ただ、工業簿記の問題や第3問の財務諸表作成・本支店会計では本試験問題集とは若干異なる出題があり、新しい知識を得ることができました。例えば、第3問の財務諸表作成において「売上債権の○○%に対して引当金を…」といった出題などはこの問題集で初めて学びました(もしかしたら、これまで使用した参考書の中にあったかもしれないですが😅)。
得点は、2周目を含めて10回中5回ほどが70点以上の点数を取れました。理想としては80点以上を安定して取れるようになりたかったんですが、学習開始からちょうど2ヵ月ほどが経ち、一度ダメ元で受けてみようと思い受験しました。
受験後の感想とまとめ
簿記2級の学習方法についてご紹介してきました。
運が良かったのか、第2問は連結会計ではなく、株主資本等変動計算書でした。他の問題も本試験問題集やあてる予想問題集よりも易しめの問題が多かったです。得点はギリギリでしたが😑
最後までお付き合いいただきありがとうございました!!
今後、簿記3級を受験するみなさんの合格を祈っています