本記事では、私が最も効率的だと感じる基本情報技術者試験の午後試験の勉強法をご紹介します。
基本情報技術者試験の試験概要などについてはこちらの記事で説明しています。試験概要から知りたい方はこちらの記事をご参照ください。
また、午前試験の学習方法についてはこちらの記事をご参照ください。
この記事では、IT未経験者や専門分野が情報系でない方向けに効率的な学習方法を説明していきます。
学習方法
午後試験の効率的な学習方法をご紹介します。
午後試験の特徴としては、午前試験と打って変わって、長文の問題文を読み解く必要があります。また、選択できる解答も長い文章構成になっている問題があります。
午前試験は過去問と類似した問題が散見されるため、単語や数字の暗記で十分対処できますが、午後試験は暗記だけで対処できません。特に、アルゴリズムやソフトウェア開発分野は難易度が高いと感じる人が多い問題です。暗記が少ない分、論理的思考力が問われるような問題内容になっています。
それでは学習方法をステップごとに説明します。
- ①ソフトウェア開発分野で自分の得意ジャンルを発見する
- ②とにかく過去問を解く
- ③苦手ジャンルの克服
1.ソフトウェア開発分野で自分の得意ジャンルを発見する
ソフトウェア開発分野は、C/Java/Python/アセンブラ/表計算ソフトの中からどれか一つに解答する必要があります。
既にC/Java/Python/アセンブラ/表計算の中に自分の得意な問題ジャンルがあればそれを選択してください。
もしプログラミング言語などの経験が無く得意な分野が見当たらない場合は、一般的には『表計算』を選択することをおすすめします。
『表計算』とは、Excelの関数と Excel を自動化するためのマクロというプログラミングに似たものから構成されています。
ソフトウェア開発分野は得点配分が25点と大きく、午後試験の得点源となります。『アルゴリズム』が苦手であっても、このソフトウェア開発分野をしっかり解き切ることで合格が狙えます。
そのため、数年分のソフトウェア開発分野を解いてみて、どの問題を選択するかを決めておくようにしましょう。
2.とにかく過去問を解く
学習方法自体は午前試験と変わりません。しかし、午前試験よりも時間をかけて過去問に触れ、午後試験に早く慣れることが重要です。試験回ごとに問題で扱うトピックはもちろん変わりますが、出題形式は共通点が多いからです。
特に、これまでプログラミングの経験が無い方にとっては、アルゴリズムの問題は難関になると思います。『アルゴリズム』は、『ソフトウェア開発分野』と並び午後試験で一番配点が高い問題です。必須問題であることも考えると、避けては通れない問題だと言えます。
また、過去問を解く形式にも注意です。問題文を印刷せず、PCを使用して過去問道場に取り組みましょう。なぜかというと、受験者にとってCBT方式での受験は、紙での受験よりも不便になる要素があります。それを痛感するのは午後試験になってからです。
それは、『問題用紙への書きこみができない事』と『問題文と選択肢が書かれているページを同時に見れない事』です。
PCの画面上に映し出された問題に書き込みはできないですし、問題文が長くなるとページ移動のためにスクロールを何度も行うことになります。
しかし、ドラッグすることで問題文に色をつけることは可能なので、重要そうな部分の見直しは可能です。
3.苦手ジャンルの克服
初学者にとって難関で苦手意識を持つ方が多いのは、『アルゴリズム』と『ソフトウェア開発』です。最初はどれだけやっても理解できず、焦りを感じる方もいらっしゃるはずです。これに対しては、「過去問をひたすら解く」としか言いようがないです。しかし、効率的に理解できる解き方があります。
それは、 『アルゴリズム』と『ソフトウェア開発』の過去問だけは、より古い試験回の問題から取り組むことです。
古い試験回の問題は、最近の問題と比較してかなり易しい問題が多いからです。「易しい問題を解いて意味あるの?」 と思うかもしれませんが、この二つの問題に関しては話は別です。
「とにかく慣れが重要だ」と言うように、出題形式と 『アルゴリズム』と『ソフトウェア開発』 で問われる論理的思考を理解することが一番の近道であるからです。古い問題は、問題の本質こそ変わらないものの、易しい問題となっているため 『アルゴリズム』と『ソフトウェア開発』 の問題に慣れやすくなります。
直近の過去問を何回か解いてみて「ダメだ」と思った方、騙されたと思って古い問題を解いてみてください。
合格に向けた学習におけるコツ
- 必須問題に注力して学習しましょう
- 『アルゴリズム』問題は初学者がつまずきやすいですが、重要なのは”慣れ“です。
- 時間に余裕があるなら選択問題の選択肢は狭めない午後試験対策をしましょう
1.午後試験の必須問題に注力して学習しましょう
午後試験は選択問題と必須問題に分かれています。必須問題である「セキュリティ」・「アルゴリズム」は得点源になります。過去問道場で一番時間をかけて取り組みましょう。
2. 『アルゴリズム』 問題はつまずきやすいですが重要なのは”慣れ“です
特に 『アルゴリズム』と『ソフトウェア開発』 は初学者がつまずぎやすい問題ですが、過去問道場で20年ほど前の問題から最近の問題を解く順番で過去問に取り組むことをおすすめします。昔の問題は比較的簡単で理解しやすく、解きながらアルゴリズム問題に慣れることができます。
3.時間に余裕があるなら選択問題の選択肢は狭めない午後試験対策をしましょう
選択問題のおすすめは、『ソフトウェア設計』『マネジメント/ストラテジ』『表計算』です。
一方、『ネットワーク』『データベース』などは避けられがちな問題です。
しかし、過去問では簡単だった問題ジャンルが試験本番で難化していたり、試験勉強時点で避けていたジャンルの問題が試験本番で解きやすい問題になっている可能性もあります。そこで、効率をそこまで重視せず勉強時間に余裕があるならば、苦手意識のある問題でも数年分の過去問を解いておくことをおすすめします。
まとめ
午前試験対策の効率的な学習の流れは以下の通りです。
- まずは参考ソフトウェア開発分野で自分の得意ジャンルを発見する
- とにかく過去問を解く
- 苦手ジャンルの克服
もちろん、学習方法には人それぞれのやり方が存在します。「今回紹介した方法が合わない」と感じた場合は、他の参考書を試してみるなど、自分に合った勉強方法を探してみましょう。
最後に
この記事が基本情報技術者試験の受験を考えている方の参考になれば幸いです。また、これから受験される方が合格されることを祈願しています。