【日商簿記検定2級 ネットCBT試験 独学受験記】2ヵ月で合格できたおすすめテキストと学習方法

簿記
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こんにちは。2023年11月に日商簿記検定2級ネット試験を受験し、なんとか一発で合格しました。

本記事は、会計に関する業務が未経験かつ独学だった私が2ヵ月で簿記2級に合格できた際に学習に使ったおすすめのテキスト・参考書をご紹介します。

この記事は以下のような人に向けて書いています。

  • 簿記2級の受験を控えている方
  • 簿記2級の勉強方法で悩んでいる方
  • これから簿記2級を受験しようかと考えている方

この記事を読むと以下のことが分かります!

  • 合格に向けた学習方法
  • おススメのテキストと各テキストの試験本番との比較
  • 勉強時間
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日商簿記2級 ネット試験概要

CBT形式で受けられるネット試験の概要を整理しました。

試験時間・形式 90分
受験料(税込み)4720+550円(550円は事務手数料)
試験方式 CBT(Computer Based Testing)方式
合格ライン70点以上(100点満点)
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問題構成と配点基準

簿記2級の試験は大問5つで構成されています。商業簿記の範囲は第1問~第3問、工業簿記の範囲は第4問~第5問です。重要なのは配点です。

問題内容配点
第1問仕訳20点
第2問個別論点20点
第3問決算20点
第4問仕訳+個別/総合原価計算等28点
第5問標準/直接原価計算12点

100点満点で70点以上が合格点となっていて、比較的に安定して高得点を狙えるとされているのが第1問、第4問、第5問になります。第1問と第4問の前半では仕訳のみを回答する問題が出題されます。基本的には、1問3点で配点されており、第1問では仕訳5問、第4問の前半で仕訳3問が出題されることがほとんどです。

また、工業簿記は商業簿記と比べると範囲はやや狭いため、問題の種類は幾つか存在しますが解き方に慣れやすいことからも工業簿記は得点源と言われています。

個人的には、第3問の方が出題傾向が固定的で、慣れてしまえば安定して7割以上とりやすいと感じていますが人それぞれですね。

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勉強時間と学習方法

ここからは合格までにかかった勉強時間と2ヵ月で合格した時の学習内容をまとめます。

私の場合、合格までにかかった勉強時間は165時間でした。こちらの記事で165時間の内訳をまとめていますので、ご参考になれば幸いです。

学習方法

学習の流れは以下の通りです。

  • ①「youtube(ふくしままさゆき先生)」を観て工業簿記の範囲をインプットする
  • ②「みんなが欲しかった(簿記の教科書)工業簿記」を1周する
  • ③「みんなが欲しかった(簿記の問題集)工業簿記」を1周する
  • ④「youtube(ふくしままさゆき先生)」を観て商業簿記の範囲をインプットする
  • ⑤「パブロフ流(テキスト&問題集)商業簿記」を1周する
  • ⑥「パブロフ流(総仕上げ問題集)商業簿記」を1周する
  • ⑦「本試験問題集」のネット模擬試験教材(試験10回分)を2周する
  • ⑧「あてるTAC予想問題集」のネット模擬試験教材(試験5回分)を2周する

学習教材

教材① 「youtube(ふくしままさゆき先生) 工業簿記」

簿記3級では、ふくしままさゆき先生の動画でインプットしましたが、簿記2級でもふくしま先生の分かりやすい解説動画があります。

書籍を買う前にどんな試験か知りたい方や、できるだけお金をかけず勉強したいという方、教材を持ち歩かず通勤中にも勉強したい方 はこちらの教材を試してみてください。

工業簿記ではほぼすべてのふくしま先生の動画が無料で視聴可能です。最初に簿記2級の全体感を掴むにはピッタリの教材です。

教材② 「みんなが欲しかった(簿記の教科書)工業簿記」

ふくしま先生の動画を1周した後、知識を定着させるために購入した一冊です。購入して使った感想をまとめます。

  • 解説文がシンプルで分かりやすくスラスラ読める
  • 仕訳アプリを使ってスマホでも仕訳問題を解ける
  • 1回分のネット模擬試験の付録つき

購入して読み進めるうちにまず良いなと思ったのは、重点だけをまとめてありスラスラと読める内容になっていることです。

スマホでも仕訳問題が解けるようなコンテンツ付きとなっており、通勤中でも豊富な量の仕訳問題を解くことができます。

できるだけ教材費用を抑えたい方、模擬試験等で本番レベルの問題に早く取り組まれたい方は②の教科書ではなく、③の問題集を購入しても良いかもしれません。その際にはふくしま先生の動画を教科書替わりにすると良いと思います。

教材③ 「みんなが欲しかった(簿記の問題集)工業簿記」

工業簿記のインプットは教材①と②で終えたため、本番レベルの問題を解けるようになるために問題集を購入しました。

使い方としては、1周目は答えを見て解法を理解しながらすべての問題を解きました。その後、明らかに解けたと感じた問題以外は2回目を解きました。

  • 本番よりやや易しいレベルの問題が合計28問回分解ける
  • 問題のレパートリーが豊富
  • 3回分のネット模擬試験の付録つき

この書籍の良い所は、”問題集”という名前の通り、本番に近いレベルの問題が量も種類も豊富に揃っていることです。第4問対策では20問、第5問対策で8問掲載されています。

実際、この教材で学習した後に付属の模擬試験をお試しで解きましたが、5割ほどの得点が取れるようになっていました。

ただし、個人的には模擬試験で取り組む本番レベルよりはやや易しい難易度の問題がほとんどだと感じました。模擬試験等でより本番に近いレベルの問題で数をこなす方が手っ取り早いと思うので、2周してある程度全ての問題が解けるようになれば十分だと思います。

教材④ 「youtube(ふくしままさゆき先生) 商業簿記」

商業簿記に関してもふくしま先生の動画でおおよそ全般をインプットすることができます。

ただし、商業簿記に関してはメンバーに入らないと視聴できない動画も複数あり、それらの動画(5つほど)は視聴しなかったです。連結会計の動画も同様にメンバーでないと視聴できなかったので、視聴を諦めました。

連結会計や一部の範囲は無料視聴できませんでしたが、それ以外の動画を観るだけでもかなりの量でした。無料視聴できない部分は書籍等で補足する形で良いと思います。

教材⑤ 「パブロフ流(テキスト&問題集)商業簿記」

簿記3級では「すっきりわかる」シリーズ、工業簿記では「みんなが欲しかった」シリーズで学習してきましたが、「パブロフ流」も気になっていたので商業簿記ではパブロフ流を購入してみました。

  • 1つ1つの仕訳ごとに4コマ漫画やイラストの説明が付いている
  • 章末問題で実際の仕訳の流れを詳細な説明が付いている
  • 1回分のネット模擬試験の付録つき

ふくしま先生の動画を観た後なので余計に理解しやすかったというのもありますが、やはりイラストがあることはかなり分かりやすいと感じました。他の教材でも適度にイラストが付いていましたが、1つ1つの仕訳ごとに4コマ漫画やイラストが付いていて、しっかり解説されているのはパブロフ流ならではかと思いました。章末問題の量も多すぎず少なすぎず程よい量であるのもよかったです。

一番良いと感じたのは、問題を解く流れを「下書きの書き方」という名前で説明してくれるところです。問題文のどこに着目して、どんな考え方で貸方や借り方を埋めていけばよいのか、どう手を動かして解いていけばよいかを丁寧に解説してくれています。独学者には嬉しい解説だと思います。

教材⑥ 「パブロフ流(総仕上げ問題集)商業簿記」

ふくしま先生の動画とパブロフ流(テキスト&問題集)でインプットはおおよそ完了していたので、本番レベルの問題を知って学習が足りない範囲を補修する目的でこちらの問題集を購入しました。

ただし、しっかり解いたのは第1章の仕訳の問題だけでした。というのも、第2章以降のいわゆる本番試験の第2問、第3問にあたる箇所はこの教材ではかなりの量があるため、手を動かすというよりも問題と解答を読みながら解法を学習するだけにとどめました。

  • 本番レベルの問題が解ける
  • 問題のレパートリーが豊富
  • 全問に対して解答の流れを詳細な説明が付いている
  • 2回分のネット模擬試験の付録つき

この書籍も「みんなが欲しかった」シリーズの問題集に劣らず豊富な種類と数の問題が収録されています。
第1問対策では5問×10回分、第2問対策では現金預金・固定資産・連結会計・財務諸表とジャンルごとに数問ずつ、第3問対策では精算表・財務諸表・本支店会計とジャンルごとに数問ずつ収録されています。

ちなみに、第1問に関しては本試験問題集や試験本番よりも高いレベルの問題が揃っていた印象です。第2問と第3問に関しても模擬試験と同じようなレベルが少なくなかった印象です。

パブロフ流(テキスト&問題集)でもご紹介しましたが、総仕上げ問題集でも「下書き」と解答の流れを丁寧に解説してくれています。そのため、問題と解説を読み比べながら第2問や第3問にあたる部分の解法を学習することができます。

私の場合は、満遍なくというよりバランスが悪くても模擬試験で頻出問題を繰り返し解きたいと考えていたため、こちらの教材ではあまり手を動かす学習を行いませんでした。ただし、後述の教材で出題される模擬試験では本番レベルを解くことができますが、割と出題される問題は偏りがあると感じました。そのため、出題の可能性がある問題を満遍なく練習したい方にはこちらの教材で様々な種類の問題に触れるのも良いと思います。

教材⑦ 「本試験問題集」

CBT形式に合わせた模擬問題をどんどん解いて力を付けるためにこちらの問題集を購入しました。

時間はかかりましたが、私はこの問題集のネット模擬試験教材10回分を2周しました。

  • 統一試験12回分の本番レベル模擬試験を収録
  • 書籍の内容とは別問題で10回分のネット模擬試験を収録

紙の形式とCBT形式とでどれくらい問題が変わるかが分からなかった上に、それを調べる時間がもったいないと考え、問題を解く際はネット模擬試験教材のみを使用しました。ネット模擬試験だけでも本番レベルの問題が10回分収録されており、この書籍だけでもかなりレベルアップすることができました。

ただし、書籍内で各大問ごとに攻略テクニックや代表的な問題が掲載されているため、CBT形式で受験する予定の方でも書籍の中身にも少しだけ目を通すことをおすすめします。

CBT形式では、難易度がバランスよく調整されているため受験者ごとに大問の中身が変わるらしく、あくまで私が解いた試験の場合のお話ですが、この教材のネット模擬試験と私が解いた試験本番は同じくらいの難易度でした。特に第2問や第3問は本番の方が少し易しいレベルだと感じました。

教材⑧ 「あてるTAC予想問題集」

本試験問題集を20回解きましたが、それでもまだ自信がなかったので何か新しい知識が得られるかもしれないと思い、この書籍を購入しました。

こちらの教材も2周しました。

  • 統一試験4回分の本番レベル模擬試験を収録
  • 書籍の内容とは別問題で5回分のネット模擬試験を収録

統一試験4回分に対し、ネット試験5回分とCBT形式の対策をより重点的に収録しています。年に3回改訂されているため、情報の新鮮度合いも高いです。

また、答案用紙をダウンロードできるため、統一試験用の問題も紙だけでなくタブレット端末でPDF編集アプリ等を用いて解くことができます。

こちらの教材も教材⑦と同じく難易度は本試験問題集とほぼ同じと感じました。ただ、工業簿記の問題や第3問の財務諸表作成・本支店会計では本試験問題集とは若干異なる出題があり、新しい知識を得ることができました。

結果はいつ分かる?

CBT形式ですので試験直後に得点と合否が分かります。

QRコードが渡されるので、スマホなどで読み取るとこのような合格証明書のPDFファイルがダウンロードできます。

簿記2級合格証明書

受験後の感想とまとめ

簿記2級の学習方法についてご紹介してきました。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!!

今後、簿記3級を受験するみなさんの合格を祈っています