AIスキルを身に着ける入り口としてG検定の受験を考えている方の中で「G検定 意味ない」といった検索結果を目にした方もあるのではないでしょうか?
本記事では「意味が無い」と言われる時もあるG検定について、取得者だから分かったメリットをご紹介します。
また、これから受験される方に向けて私と同じAI初心者の方でも一発で合格できるような勉強方法をご紹介します。
試験本番における注意点や合格通知が届くタイミングについてもご紹介します。
G検定はAIに関する知識全般をまんべんなく学習できる試験です。AI初心者方にこそ取得をおすすめしたい試験です。
この記事は以下のような人に向けて書いています。
- G検定の受験を控えている方や勉強方法で悩んでいる方
- G検定を受験しようと考えている方
この記事を読むと以下のことが分かります。
- 試験の概要
- G検定合格のための学習方法
- 試験本番に行った対策
- G検定受験のメリット
そもそもG検定とは
一般社団法人日本ディープラーニング協会が1年に3回実施している試験です。
正式には「G検定(JDLA Deep Learning for GENERAL)」といいます。G検定の目的は『ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する』と定義されています。
上記の点からも、AIの知識があまりなく、これから身に着けたいと考えている方には受験しやすいため、AI入門編としてはうってつけの資格かと思います。
受験時のスペック(勉強開始時点)
元化学系大学院生でAIの知識は0!プログラミング経験もほとんどありませんでした。会社の新入社員研修で少しだけJavaを学習させてもらいました。
【保有資格(入社後に取得しました) 】
- 基本情報技術者試験
- AWSソリューションアーキテクトアソシエイト
【AIに関する知識】
- なし
【その他】
- 今のところ業務でAIは使用したことはありませんし、学生時代も当然ありませんでした。
G検定受験の動機
私がこの試験を受験した動機は3つです。
- AIのような先端技術の知見・スキルを学んだ成果としてAI関連の資格を取得したかったから
- 基本情報技術者試験とAWSクラウドの資格を取得済でしたが、AIに関する知見も得たいという思いがあったから
- 会社の中でAIなどの技術の知見・スキルを持った人材を増やす動きが高まってきており、部署の中で試験参加者を募っていたから
学習方法
それでは、G検定学習に使用した教材のうち、試験勉強に使える時間が1月ほどしか無い方向けにインプットとアウトプットの目的別で3つを紹介します。
こちらの記事では、さらにしっかり対策を行いたい方向けに、本記事で紹介する本やサイトに加えて他の問題集やサイトを紹介しています。
インプット学習
まず、インプット用に購入したのは公式テキスト(通称白本)です。
ディープラーニングG検定 公式テキスト
知識0の状態からAIについて全体感を把握するためにはもってこいです。
これを2周ほど読めばインプットとして知識0からの脱却は十分です。
読破した後も、他の問題集を解く際に分からなくなった部分を復習するための辞書として使用できますよ。
レビューを見ていただくとおわかりいただけますが、「役に立たない」、「まったくの初心者には分かりづらい」といった評価も目立ちます。確かに、本の中盤辺りで機械学習の様々な手法の解説が始まり、その辺りから徐々に分かりにくくなります。やはり、一冊の本で図や文章の説明をすべて盛り込むことは難しいと思っています。
そこで、理解に苦しんだ時どうしたらいいのか?
それは、”分からないキーワードを画像やブログをぐぐってみる”です。
個人ブログで重点的に解説されていることが多いからです。特に、理解しにくいと感じた手法などを画像検索してみるのはおすすめです。
また、1周しただけではなかなか定着しにくいと思うので、章末問題を解きながら細かく読み返すのが効果的です。
アウトプット学習
白本を2周ほど読み、ある程度理解できるようになったら、次はアウトプットとして問題集に取り組みましょう。
徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト問題集
黒本と呼ばれている問題集です。おそらく一番有名な問題集だと思います。
本の構成は、前半が公式テキストの章ごとの問題、後半は模試形式の問題となっています。
難易度は難しすぎず簡単すぎずといった所感です。
解説の充実度や実践的な問題のボリュームも十分にあり、試験対策としてはもってこいだと思います。1,2周ほど解いてみて、間違えた問題だけ印を付けて後から復習できるようにしておけば十分だと思います。
できるだけお金をかけないアウトプット学習方法
できるだけお金を使わずに演習問題を解きたいという方におすすめのサイトをご紹介します。
Study-AI
ベータ版であるため答えが数か所間違っている可能性があるという不具合はありますが,ほとんどの問題は大丈夫です。
300題以上の問題を無料で解くことができます。力試しや新たな知識獲得にはもってこいです。
このサイトを試験本番中の辞書代わりに使用することもできるので、一度は解いてみると良いですよ。私は、2,3周ほど実施して試験に挑みました。
試験本番時の対策内容
準備した方がいいもの
実は、G検定はカンニングが可能です。
ただ、120分で220問ほどを解く必要があるため、すべての問題を1つ1つ調べることは時間の制約があり不可能に近いです。
そこで、カンペを自作したり、カンペを作られた方のブログを調べたりする対策方法があります。
私は、試験で分からない問題や自信がない問題を後回しにして、余った時間で上記で紹介した模擬試験のサイトとGoogle検索を使いました。
本番試験では、個人的には「本番の試験でどのカンペが有効なのかは本番にならないと分からない」と考えていたので、カンペにはお世話になりませんでしたが、Googleで検索するよりは効率的な方法だと思います。様々なカンペが作成されているので、万が一の時に備えて一度調べてみるのも良いと思います。
解き方
上記の通り、問題数に対して時間が短いので、分からない問題はフラグを立ててとばしながら自信を持って解ける問題をどんどん解き進めていきましょう。
タブレットやディスプレイがある方はPCで分からない問題を検索しながら解くと効率よく解答できます。
結果発表
オンラインで受験可能な本試験ですが、受験後すぐに結果判定が出ません。約2週間後に合否メールが届きます。私が受験した回では、13日後に合否メールが来ました。
合否の結果だけでなく、シラバスの分野別得点率も分かります。
同じ回を受験した会社の人たちにも結果を聞いてみると、どの分野でも90%や80%が必要ということではなさそうでした。65%~70%ほどの正答率でも合格されている方もいらっしゃいました。ただし、65%だからといって合格できると一概には言えないのかもしれません。
さらに、受験1月後ほどで、合格証が添付されたメールが届きます。
G検定受験の所感とメリット
所感
G検定の資格取得を通してAIについての知見を獲得できたことは確かです。
しかし、これはあくまでも「知ることができた」、「理解することができた」というレベルで、数ある機械学習やディープラーニングの手法を「使いこなせる」ようなレベルには達していません。
プログラミングの知識があまりなくてもG検定に合格できたくらいです。
それでも、機械学習やディープラーニングの知見・スキルを持った人材への入り口に立つことができたので、受験する価値はあると考えます。
メリット
- AIに関する資格は現在のところ、数多くは存在しない中でAI関連の資格を取得できること
- 機械学習の手法・ディープラーニングの概要・手法などAIや深層学習の知識が一通り身についたこと
- AI関連の技術に更に関心がわき、プログラミングなど、自分の手を動かしながらAIについての学習をもっと深めたいと思うようになったこと
終わりに
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
この記事がG検定受験を考えている方の参考になれば幸いです。また、これから受験される方が合格されることを祈願しています。