【ORACLE MASTER Silver SQL 2019】SQL未経験から合格した勉強方法

IT資格
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こんにちは。見習いエンジです。2022年6月にOracleMaster Silver SQL 2019に合格しました。本記事では、試験概要・試験日・参考書を活用した勉強方法・受験チケット(バウチャー)で少し割引価格で受験する方法・受験の感想についてまとめます。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、オラクルマスター試験は2020年に試験体系が刷新されました。

Bronzeの記事でもご説明したように、新体系でもそれまで取り扱われていた12cの試験と部分的に重なる部分もありますが、siliver SQLの受験体験記(特に黒本のみでの対策について)について書かれている記事が少なかったので、今後オラクルマスター試験を受験される方に向けて体験記をお伝えしていこうと思います。

こちらもBronze DBAの記事でもご紹介しましたが、silver SQLの試験もクレジットカードで受験申込をするよりも受験料を抑えることができる方法があります。そちらも後半でご紹介します。

結論を先に述べます。黒本だけでも合格可能かと思いますが、合格ラインすれすれの戦いになってしまう可能性があります(私のできが良くなかっただけの可能性も大いにありますが…w)。

ギリギリ合格となってしまった私の勉強方法を参考に、皆さんがしっかり対策して危なげなく合格するための情報が提供できればと思います。

この記事は以下のような人に向けて書いています。

  • Oracle Silver SQL試験の受験を控えている方
  • Oracle Silver SQL試験の勉強方法で悩んでいる方
  • これからOracle Silver SQL試験を受験しようかと考えている方

この記事を読むと以下のことが分かります!

  • 合格に向けたおすすめの参考書と学習方法
  • 試験日などの基本的な情報
  • 試験の難易度と具体的な学習時間の目安
  • 受験料を少し割安にする方法

こちらの記事でオラクル試験の受験申込方法についてご紹介しています。先ほど少し触れた、クレジットカードで受験申込をするよりも受験料を抑えることができる方法はこちらの記事でもご紹介しておりますので、「とりあえず申込を済ませたい!」という方や「初めて受験される」方は是非ご参考にしていただければ幸いです。

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試験概要

オラクルマスター試験には、ブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナといったレベル別のDBA試験に加えて、今回の記事で紹介するSQLなどの試験が存在します。

本試験の正式名称は「ORACLE MASTER Silver SQL 2019 (Oracle Database SQL Certified Associate)(1Z0-071) 」です

この試験の概要を整理しました。

名称 ORACLE MASTER Silver SQL 2019
管轄 Oracle university
試験時間・形式 120分
問題数78問
受験料(税込み)37,730円
試験方式 CBT(Computer Based Testing)方式
合格ライン正答率63%以上
Oracle University公式サイトより

※2022年12月1日に為替レート変更に伴い、受験料が改訂されました。

改定前:32,430円に対し、改定後:37,730円と変更されています。

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試験日はいつ?

オラクルマスター試験はCBT方式を採用しており、全国各地のテストセンターで随時開催されています。そのため、特定の試験日はなく、ご自身の都合の良い日程で受験可能です。

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試験難易度と学習時間の目安

試験レベルは、”シルバー”とあるようにオラクル資格の中ではブロンズレベルの1つ上の中級レベルです。しかし、SQLに試験範囲を限定した試験はオラクル試験においてはこちらのシルバー資格のみとなっており、「SQL初学者への入り口」でありつつ、「Bronze DBAよりも手強く取得し甲斐が高めな」印象の試験です。

実は、Bronze DBA試験の合格ラインは正答率65%でしたが、SQLでは63%とやや易しめのボーダーライン設定になっています。

ただし、IPAの試験と異なり過去問は公開されていません。そのため、過去問題集のような参考書が存在しません。

勉強期間の目安ですが、SQL無知の状態から始めておよそ1カ月と半月で合格できました。業務でSQLをたたいた経験のある方であれば、2,3週間~1カ月ほどで取得できると思います。

おおよその時間計算で恐縮ですが、

(平日:1日2時間×5日+週末:1日4~5時間×2日)×6週分=約120時間といったところです。

学習方法

学習教材

教材① 「黒本」

Bronze DBAと同様に、silver SQLも試験体系が刷新されて間もないことから、新体系発足以降に出版された試験対策用の参考書が現状1種類のみです。

”Bronze DBAと同様に”と既に何度か言ってしまっていますが、この教材のご紹介に至っては”Bronze DBAと同じく”、まずは「黒本」と呼ばれている書籍を手に取ってみることが効率的かなと思います。

”Bronze DBAと同じく”、知識0の状態からでも合格を狙えるレベルまで最短で到達することを意識した書かれ方になっていて、必要最低限のポイントを分かりやすく解説してくれます。章末問題や模擬試験もそこまで難しいわけではないので、解説を読む⇒問題を解いて定着というプロセスを繰り返していき、気が付けば本番レベルに近づいていると思える内容でした。

ですが、silver SQLに関しては、黒本を読破する対策だけでは危険かもしれないというのが私の感想です。後ほど、私が追加で用いた教材と共に理由をご紹介します。

ただ、SQL試験の試験範囲が広いこともあり、未経験の方にとっては、広く浅くでもまずはSQL試験の内容を把握したいはずです。つまり、「SQLの経験や知識を0から身に着けたい」、「少しは研修などで触ったこともあるけど、もう一度しっかり学びなおしたい」といった方が合格を狙えるレベルに達するためには最適な書籍です。

結論、amazonのレビューにも記載されている通り、この一冊で合格ラインには達することができると思いますが、人によってはこの一冊での対策では不十分だったと感じ方もいるようですね。

これは余談です。amazonは商品によっては怪しいレビューもありますが、昨年入社して以降、いろいろな資格対策本を購入し、実際に資格取得する中で、「IT資格関連の書籍に対するレビューはわりと信頼できるな」と個人的には感じています。今回のsilver SQLの黒本のamazonのレビューを試験合格後に読み直したんですが、「こんなにあてになるんだ…」と思うほど共感できるレビューが多かったです。新体系発足から間もないので、レビューのサンプル数が少ないのも起因しているかもしれないですが。

教材② 「Oracle Universityのブログ講座」

オラクルマスター公式サイトより

”Bronze DBAと同様に”、今回も受験料が高いことが気がかりで、どうしても一発で確実に受かりたかったので、黒本以外の対策方法がないかと探した結果、たどり着いた教材の1つがOracle Universityのブログ講座です。

12c SQLの時代には、サンプル問題というのが日本オラクル社サイト上にあったそうなんですが、現在はページが閉じられており、おそらく新体系発足に伴ってサンプル問題も見れなくなったのかと思われます。

こちらはOracle資格試験を運営しているOracle Universityが運営しているホームページです。現時点では合計30問の問題を解くことができます。また、1問1問の解説が非常に丁寧で、黒本の同じくらいの難易度かより難しめの問題イラスト付きの丁寧な解説付きで解くことができます。もちろん無料です。

教材③ 「ORACLE MASTER Silver SQL 1Z0-071-JPN受験準備ガイド」

オラクルユニバーシティ ORACLE MASTER Silver SQL 1Z0-071-JPN受験準備ガイドより

オラクルが公式で開示してくれている試験情報として、「Oracle Universityのブログ講座」に加えて見つけたのが「ORACLE MASTER Silver SQL 1Z0-071-JPN受験準備ガイド」です。

問題を解くためというよりも試験範囲を確認するための利用方法がメインであるはずですが、この中にでてくる例題も良い問題が多く、一問でも不正解または選択肢を絞り切れない場合は、正答率を100%にできるまで徹底的に復習しておくことをおすすめします。

学習方法

学習の流れは以下の通りです。

  • ① 黒本を二周する
  • ② 公式サイトが公開している教材②と③の正答率を100%にする
  • ③ 黒本の章末問題と模擬試験問題の正答率を100%にする
  • ④ping-tを解く

① 黒本を二周する

まずは、広大な試験範囲において、「知らなかった」をなくすためにも、模擬試験を含めて黒本を二周しましょう。

二周目では、選択肢の中から正解を抽出するのではなく、間違いだと思う根拠を含めて他の選択肢を省けるかどうかに着目しながら解いてみてください。

② 公式サイトが公開している教材②と③の正答率を100%にする

黒本を2周した後にこの二つの教材を知り、実際に解いてみると、それぞれの1回目の正答率は60%あるかないかくらいでした。正解できた問題も、選択肢を絞り切れない問題もありました。黒本を読むだけではイメージがつかず、理解が曖昧になっていた部分への理解度を深めることができるはずです。

本番の試験でも、「あれ?ほとんど同じ?」と思えるような問題が幾つかあったので、黒本学習後の力試しだけでなく、試験前の最終調整という場面でも丁度いい教材です。

実際、試験本番に近い難易度かつ試験でよく出題される範囲を集中的に演習できたと感じました。

③ 黒本の章末問題と模擬試験問題の正答率を100%にする

①と②を通して、新しく理解できた、理解が深まった部分が少なからずあるはずです。そのような知識を用いて黒本を読み直したり、解きなおしてみると、実は分かっていなかった部分やただ暗記していた部分が見えるようになることがあります。逆に、知識が深まったことで回答に迷う問題をあるかもしれません。それを潰すための3周目、4周目となります。

④ Ping-t 問題集 Oracle Master Silver SQL 2019をひたすら解く

ping-t公式サイトより

webで公開されている無料コンテンツで、黒本よりもSQLの問題を集中的に解くことができます。

私がオラクルマスターを受験した2022年の夏ごろは、旧体系のオラクルマスター 12c試験にしか対応していませんでしたが、2022年の10月にSilver SQL 2019に対応した問題集が新しくリリースされました。

黒本は技術的というよりオラクルDBそのものの機能に焦点を当てているイメージですが、ping-tの問題集はとにかくSQLに焦点を当てた技術的な問題を500問以上、しかも無料で解くことができます。

ただし、リリース後に試しに解いてみた感想としては試験本番よりも難しいように感じました。試験本番よりも恐らくレベルは難しく、さらに問題数が多いことも試験対策の教材として非常にありがたいのですが、Ping-tを完璧に解けるようにならないと試験に受からない訳ではないと個人的に考えています。

その他の教材

私は実践しなかったんですが、”oracle SQLといえば”な教材が他にもあります。その定番の教材をご紹介します。

私は、今回どうしても短期間でsilver SQLを短期間で取得して次の資格への学習を始めたかったのでほとんど使用することはありませんでしたが、試験本番では、「もっと対策しておく必要があったのかも…」と感じながらの戦いになってしまったので、不安な方は参考にしてみてください。

例えば、Oracle Live SQLもOracleが公開している公式の教材として有効です。

Oracle Live SQLは環境構築なしでSQLをお試しで実行できる教材です。

DBのソフトウェアインストールは面倒かつ時間がかかる作業なのですが、その労力がなくてもテーブルの新規作成や結合などのコマンドをお試し実行することができます。試験勉強の一環として実際にコマンドを実行してみたい方におすすめです。

受験料を少し割安に抑えるために

IPAやAWSなどの試験を受けるとき、クレジットカードで申し込みを済ませる方法が一番手っ取り早いですよね。もちろん、Oracle Master試験でもクレジットカード支払いが可能です。

ただ、上記で紹介したように受験料が税込み価格で3万7千円ほどしますので、個人的には少しでも割安で抑えられるならかなり嬉しいです。Oracle Master試験にはその方法が存在するんです。(もちろん、公式に認められた方法です)

その方法は、「バウチャーチケットを楽天市場で購入する」です。受験料を楽天市場の商品として支払うことで、楽天ポイントとして還元される分が割安になるという方法です。楽天カード、楽天銀行などの楽天経済圏の方であればポイントが4~5%ほど還元されます。(1,500ポイントほど

大まかな流れとしては、

  • 試験のバウチャーチケットを楽天市場で前もって購入
  • 購入後5分ほどで送られてくるチケット番号をコピー
  • ピアソンVUEの試験予約画面で入力して受験申込完了

という流れです。

購入できるのはOracle会場試験用とOracleオンライン試験用のチケットがあり、それぞれのチケットで受験できる試験種が決まっているので、購入前にしっかりと確認しましょう。


【ピアソンVUE専用】Oracle監督付き試験用受験チケット(電子チケット)

Silver SQL試験をテストセンターで受験したい方は、上の「Oracle監督付き」を選択することになります。その他、下記の試験を受験したい方もこちらの「Oracle監督付き」チケットを購入して申し込むことができます。

  • Database / MySQL /Enterprise Management(Platinum実技試験を除く)試験
  • Java / Middleware(Java Master Assignment試験を除く)試験
  • Applications 試験
  • O/S, H/W, 仮想化 試験

【ピアソンVUE専用】Oracle監督なし試験用受験チケット(電子チケット)

こちらのチケットは、「12c SQL基礎」や「Java SE Bronze」試験を受験したい方向けのチケットです。

注意点として、チケットごとに対象資格が決まっていること、チケットの有効期限(およそ5~6か月間)にはご注意ください。

おまけ

ORACLE MASTER試験ではこれまでに何度か不定期で「ORACLE MASTER / Java 認定試験 再受験無料キャンペーン」といった名前の再受験キャンペーンが実施されています。

受験を考えられている方は定期的に新着ニュースをチェックして少しでもお得に受験できそうなキャンペーンがあれば是非活用してみましょう。

受験後の感想とまとめ

SQL初学者の方でも合格できるような学習方法についてご紹介してきました。

本記事でご紹介した学習方法で学習した私の結果は、正答率66%でした。試験を解いてる最中も再試験がちらつくような感覚で正直ギリギリでした。

反省点としては、効率よく短期間で取得することを意識し、Ping-Tやudemyの講座をうまく活用できなかったことかなと考えています。また、真にSQLのスキルを身に着けるためには実機を触ったり、SQLをweb上でたたけるようなサイトでSQLを書く練習が必要だったかもしれません。

私自身はSQLをしっかり身に着けるためにこの資格の取得を決め、晴れてsilver資格取得となりましたが、試験結果からも分かるようにまだまだ学習する必要がありそうです。

今後は、業務を通してDBに触る機会がありそうなので、実務経験を通してSQLのスキルを磨いていこうと思います。その際、今回の資格取得を通して学んだ知識は十分に活かせると思っています。SQLであれば書けるようになった(はず…)ので。

また、データアナリストのようなデータ分析をする際にも、データ構造をしっかり把握してデータを適切に加工するためのSQLだったりします。pythonなどでもデータ加工はできますが、DB上で直接加工するならSQLが手っ取り早いんじゃないかと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!!

今後、silver SQL試験を受験するみなさんの合格を祈っています。